「彼は親切ではないと思う」を日本語の感覚で英語にすると、I think he is not kind. がよさそうに思えますが、これはあまり使われない言い方です。
英語では「AはBではないと思う」と言うときは、否定形が前に来て I don't think A is B. が普通の言い方です。
「彼は親切ではないと思う」であれば I don't think he is kind. となります。
伝わるニュアンスが英語と日本語では真逆
I don't think he is kind. をそのまま日本語にすると「彼は親切だとは思わない」となりそうな気がします。
日本語の感覚だとトゲのあるような言い方に聞こえませんか?親切ではないことを強調しているように聞こえます。
ただ実際には I don't think he is kind. のニュアンスは「彼は親切だとは思わない」ではなく「彼は親切ではないと思う」です。個人的な感想を普通に言っているだけです。
逆に英語では I think he is not kind. のほうが強調した言い方です。英語と日本語の関係をニュアンスで結びつけると次のようになります。
比較
I don't think he is kind.「彼は親切ではないと思うなあ」
※意見を断定しない普通の言い方
I think he is not kind.「彼は親切だとは思わないよ」
※強調・断定した言い方
繰り返しになりますが、英語では否定語は先に持ってくるのが普通の感覚です。
しかしあえて強調したい場合は否定語を後に持ってくるのもアリです。例えば周囲の人たちはトムのことをいいヤツだと言っているけど、自分はそうは思わないという時は、I think Tom is not kind. と言うのもよいと思います。
think 以外の動詞は?
I don't think ~. のように否定語が前にくる動詞には次のようなものがあります。
否定語が前
believe, expect, imagine, suppose
反対に否定語が前に来ない動詞の代表格はhopeです。例えば「明日雨が降らなければいいな」は I hope it won't rain tomorrow. となります。
参考文献