I'd like to ~ のI'd は I would の省略形です。そしてこのwouldは仮定法です。
どうしてここで仮定法が使われるのでしょうか?
それは仮定法を使うと丁寧な表現になるからです。
仮定法を使うと丁寧(謙虚)な表現になる
日本語で「~したいです」と言うのと「~したいのですが」と言うのではどちらが丁寧(謙虚)に聞こえますか?
もちろん「~したいのですが」のほうですね。
英語にも日本語と同じように丁寧な表現方法があります。それが仮定法を使うことです。
自分がしたいことを直接的にI like to ~. 「~したいです」と言うこともできますが、無遠慮な感じがします。
仮定法を使うことにより、I would like to ~. 「~したいのですが」という丁寧な大人の表現になります。
なぜ仮定法を使うと丁寧になるのか?
日本語でも「もしそれが実現できるのならそうしたいです」と言うと丁寧に感じませんか?
「もしそれが実現できるのなら」というのは「仮定」です。英語でも同様に仮定法を使うことによって丁寧な気持ちを伝えることができるのです。
先ほどwouldはあっさり仮定法と言いましたが、仮定法と言うと思い浮かぶのがif節です。
I would like to ~. にはif節がないのに仮定法と言えるのでしょうか?
実はI would like to ~. の背後には(もしそれが実現できるのなら)というif節の仮定が暗黙の了解としてあるのです。
丁寧な表現を目的とした仮定法の場合、このようにif節がないことのほうが一般的です。
参考
if節がないと過去形と混同してしまいそうですが、このような仮定法の使い方に慣れるとすぐにわかるようになります。
丁寧な仮定法には、I would like to ~. の他、次のようなものがあります。
例文
- I'd love to go. 「(もし行けることがあったら)ぜひ行きたいです」
- That would be great. 「(もしそれが実現したら)それはいいですね」
- I was wondering if... 「… だったらよいのですが」
丁寧な仮定法の使い方に慣れると表現の幅がぐっと広がりますよ。