already、yet、stillの使い方がごっちゃになるのは、日本語の「もう」「まだ」という言葉に振り回されてしまうことが原因です。完了の使い方と継続の使い方の2つを分けて考えるとスッキリ理解できるはずです。
それぞれの使い方ごとに、肯定文、疑問文、否定文と分けて例文をご紹介します。
基本的な2つの使い方
1.「もう/すでに~である」【完了】の使い方
完了の使い方はその名の通り、現在完了形(アメリカ英語の場合、過去形)の時制で使うことが多いです。※現在形の使い方もあります。
もう/すでに~である【完了/肯定文】
「もう/すでに~である」と完了したことを表現する場合は、alreadyを使います。
例文
We are already 20 minutes late.「すでに我々は20分遅れです」
He's already left.「彼はもう出発したよ」
完了形の使い方は日本語訳として「もう~している/した」「すでに~している/した」がしっくりきます。
もう/すでに~しましたか?【完了/疑問文】
「もう/すでに~しましたか?」と疑問文で使う場合は、基本的にyetを使います。
例文
Has Tom left yet?「トムはもう出発したの?」
上記の例文はフラットな視点でトムが出発したのかと質問しています。トムが出発したのが意外(自分が思っていたよりも早い)だった場合は、yetではなくalreadyを使って次のように言います。
例文
Has Tom left already?「トムはもう出発したの?(驚き)」
yetとalreadyでは質問者の気持ちが異なります。yetはフラットな気持ちです。それに対してalreadyは意外であるという驚きを表現しています。
alreadyは驚きのほか、肯定的な期待の使い方もあります。Have you finished already?は「もう終わったの?(驚き)」もしくは「もう終わった?(期待)」の両方の使い方があります。どちらで解釈されるかは状況や言い方によります。
まだ~していない【完了/否定文】
「まだ~していない」という否定文の場合は、基本的にyetを使います。
例文
He hasn't arrived yet.「彼はまだ到着していない」
上記の文章はstillを使ってHe still hasn't arrived.ということもできます。yetとの違いは感情です。yetはフラットな感情です。単に彼が到着していないという字事実を言っているだけです。それに対してstillはいらだちの感情があります。「彼はまだ到着していないよ(イライラ)」という感じです。
2.「まだ~である」【継続】の使い方
「~の状態が続いている」という継続の使い方は現在形の時制で使うことが多いです。主に肯定文と疑問文で使います。継続の使い方では肯定文も疑問文も基本的にstillを使えばOKです。
まだ~である【継続/肯定文】
「まだ~している」と継続していることを表現する場合は、stillを使います。
例文
He is still working.「彼はまだ働いています」
He still works here.「彼はまだここで働いてます」
He is working yet.という言い方もなくはないのですが、肯定文で「まだ~である」という場合はstillが自然です。
まだ~ですか?【継続/疑問文】
「まだ~ですか?」と疑問文の場合も基本的にstillを使います。
例文
Is it still raining?「まだ雨は降っていますか?」
Why are you still here?「どうしてまだここにいるの?」
使い方まとめ
ここまでの使い方を表にまとめます。原則的な使い方は◎、その他の使い方を〇にしています。
already | yet | still | ||
完了 | 肯定文 | ◎ | ||
疑問文 | 〇 驚き/期待 |
◎ | ||
否定文 | ◎ | 〇 いらだち |
||
継続 | 肯定文 | ◎ | ||
疑問文 | ◎ |
<完了/肯定文>
He's already left.「彼はもう出発したよ」
<完了/疑問文>
Has Tom left yet?「トムはもう出発したの?」
Has Tom left already?「トムはもう出発したの?(驚き)」
<完了/否定文>
He hasn't arrived yet.「彼はまだ到着していない」
He still hasn't arrived.「彼はまだ到着していないよ(イライラ)」
<継続/肯定文>
It is still raining.「まだ雨が降っています」
<継続/疑問文>
Is it still raining?「まだ雨は降っていますか?」