洋楽好きが高じて英語が得意になったという人の話を聞いたことはありませんか?もしくは英語の勉強のために洋楽を活用した人の話を聞いたことはありませんか?
洋楽はリスニングの勉強、特に音声変化の習得にめちゃくちゃ役に立ちます。厳選された洋楽を10曲も真似できるようになれば、あなたのリスニング力や発音は劇的に変わります!
ただし洋楽なら何でもよいわけではありません。ひたすら繰り返し聞けばいいものでもありません。今日は洋楽を使ったリスニングの効果的な学習法をご紹介します。
なぜ洋楽はリスニング学習に抜群の効果があるのか?
※洋楽リスニング学習はリスニング3ステップトレーニングの第3段階目に当たります。基礎的な発音に自信がない人は洋楽リスニングの前に発音学習をしましょう。
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なぜ洋楽を使ったリスニング学習は抜群の効果があるのでしょうか?
音声変化を学べる
英語は単語と単語の間にスペースを入れて書きますが、話すときは基本的にスペースを無視して続けて読みます。
続けて読むことによって単語と単語がつながって違う音になることがあります。例えばstand upはスタンダップのような発音になることは、皆さんもよくご存じかと思います。
このように元の発音と異なる現象を音声変化と言います。
音声変化は特別な現象ではなく、ネイティブのスピーカーが話す英語には至るところに音声変化が含まれています。
それにも関わらず、学校では音声変化を教えません。市販の英語教材でも音声変化に触れているものはごくわずかです。
本来の英語は音声変化することが自然なのに、私たちは音声変化をあえてカットされた不自然な発音の英語を教わってきたわけです。これではリスニングを苦手としている日本人が多いのは当然のことと言えるでしょう。
音声変化を学べばリスニング力は飛躍的に向上します。洋楽は音声変化がたくさん含まれていて、リスニング教材として最適なのです。
ただし効果的な学習手順を知る必要がある
洋楽を使ってどのようにリスニングトレーニングすればよいのでしょうか?効果的なリスニング学習手順をご紹介します。
1.楽曲の選定
まずは楽曲の選定が必要です。クセのない発音でゆっくり目から標準的なスピードのものを選びます。速すぎるものは学習に向きません。
発音の名著、英語耳では洋楽学習としてカーペンターズ、ビートルズをお勧めしています。
楽譜を見ずにリスニング50回
最初に楽譜を見ないで50回ほど聞きこみます。
2.ディクテーション
洋楽を聞きながらディクテーションします。ディクテーションとは聞いた音を書きとることです。
ディクテーションのために、さらに何度も洋楽をリスニングします。もうこれ以上聞き取れるところがないという限界まで繰り返しリスニングしましょう。綴りがわからないものはカタカナでも構いません。
3.ディクテーションの答え合わせ
ディクテーションしたものを歌詞と答え合わせします。どの部分が聞き取れなかったのか確認しましょう。
4.音声変化の内容を確認
ディクテーションで書きとりができなかった部分に音声変化が含まれていた場合、どのように音声変化をしているのか内容を確認します。
5.一緒に歌う
洋楽を聞きながら一緒に歌います。できるだけお手本の歌に重なるように歌いましょう。そうすることによって英語のリズムが習得できます。
6.歌詞の日本語訳を理解する
日本語訳の理解はリスニング学習上は必須ではないのですが、日本語訳を理解してから次のステップに進むとスピーキング力向上も期待できます。
7.音読する
歌詞を見ながら音読します。歌詞の意味を理解して感情を乗せて音読するとスピーキングにも効果的です。できれば100回を目標にしましょう。
書籍を活用して学習効率をアップさせる
洋楽リスニング学習はやろうと思えば全くお金をかけずにできるのですが、効率や効果を考えるなら書籍を利用するのもよい選択肢になります。
お勧めは洋楽を歌おう!です。
この書籍では歌詞を使ったディクテーション問題、音声変化解説、ボキャブラリー、歌詞の日本語訳があり、洋楽を余すことなく活用できます。また歌詞を朗読した音源が付いていて、シャドーイングにも活用できます!(音楽そのものは入っていないので、YouTubeなどを活用しましょう。)
書籍の活用をお勧めするもう一つの理由として、自分でリスニング用の洋楽を選曲するのはなかなか難しいということがあります。スピード、音声変化の程度、英文の質。こういったものを選ぶだけでも時間がかかるでしょう。
洋楽を歌おう!の注意点
洋楽を歌おう!では、最初にディクテーションで現状のレベルチェックをすることになっています。私見ではディクテーションの前に音楽を20回ほど聞いておいたほうがよいと思います。
なぜならディクテーションのページを見てしまうと、穴埋め以外の英語テキストが見えてしまい、どうしてもリスニング時にテキストの影響を受けてしまうからです。
聞こえたままの音ではなく、自分で脳内再生する音が優勢になってしまうのです。後にリスニングを重ねれば修正できますが、効率が悪くなってしまいます。最初にテキストを見ずに音楽を聞き、脳内にお手本の音を構築しておくと、テキストを見た場合でも脳内再生音が質のよいものとなります。
音痴でも大丈夫
音痴で歌うのを苦手にしている人でも、洋楽を使ったリスニング学習は抜群の効果があります。音痴だからといって自分には向かない学習法だと判断してしまうのはもったいないです。
私自身ものすごく音痴です。人前で歌うなんてとんでもない。カラオケに誘われたら全力で断ります。ですから洋楽でのリスニング学習は自分には無関係だと考えていました。しかし機会があって試しにやってみたところ、めっちゃはまりました。なんでこんな楽しい学習法をいままでやらなかったんだろうと後悔したくらいです。
音痴だったり、音楽がそれほど好きではない人も、騙されたと思って一度試してみて下さい。