英語で予定を表現する形式は"will" "be going to" "be doing(現在進行形)"の3つがあります。どれも使い方が違うのですが、実はネイティブでもこの違いをきちんと把握できていない人もいます。
間違って使っても実用上問題はあまりないのですが、英語を母国語とする国の文法書ではきちんと違いが説明してありますので、それに従って解説していきます。きちんと違いを理解しておいたほうが自信を持って使えるようになります。
この記事では
be doing(現在進行形)とbe going toの違い
を取り上げます。
1.willとbe going toの違い
学校教育でbe going to = willと習った方もいらっしゃるかも知れませんが、残念ながらこれは完全な間違いです。willとbe going toでは使い方が全く異なります。
willは今その場で決めたことに使います。それに対してbe going toは以前から決めていた予定を表現する時に使います。次の一連の会話例で確認してみましょう。
会話例で学ぶwillとbe going toの違い
ある日、友人のYukoとTomokoが会話をしています。
Tomoko: "Great! We will invite lots of people."「いいね!たくさんの人を招待しようよ」
後日、Tomokoが友人のKeikoにパーティーのことを話します。
「Yukoと私でパーティーすることにしたんだ。たくさんの人を招待するつもりだよ」
※英語例文はEnglish Grammar in Useから引用・一部改変
YukoとTomokoの最初の会話ではまだパーティーをすることは決まっていませんでした。パーティーで「たくさんの人を招待する」ことを決めたのはこの会話の時点です。ですからwillを使います。
後日、TomokoがKeikoに話しかけた時には既にパーティーに「たくさんの人を招待する」ことは決めていました。そのためbe going toを使っています。
ネイティブはこの違いを完璧に使い分けています。ネイティブにとっては全く使い方が違うものだからです。
使い方を間違えるとトラブルになりかねない事例
日本人からすると、willでもbe going toのどちらでもたいして変わらないじゃないかと思うかもしれません。しかし時には大きな誤解を生むことがあります。例えばあなたが会社の同僚のAlexから次のように誘われたとします。
先約があって断らなければならない時、返答として次のどちらが適切でしょうか?
- "Sorry, but I am going to go out for drinks tonight with Tom." 「ごめん、今晩はTomと飲みに行く予定なんだ」
- "Sorry, but I will go out for drinks tonight with Tom." 「ごめん、今晩はTomと飲みに行くことにするよ(今そうすることに決めた)」
日本語で後者のように言われたら普通は気分を害してしまいますよね。それは英語でも同じです。ですからwillとbe going toの違いをしっかり理解しておく必要があるのです。
2.be doingとbe going toの違い
現在進行形には「現在進行中のこと」を表現するほかに「未来の予定」という使い方があります。ネイティブは現在進行形を使った未来表現をよく使います。
be going toとの違いを次の例文で確認してみましょう。
"I'm leaving tomorrow. I've booked my flight."「明日出発します。もうフライトは予約しています」
※英語例文はEnglish Grammar in Useから引用・一部改変
前者の現在進行形のセンテンスは"I've booked my flight."というセリフがなくても聞き手はフライトを予約しているのだろうなと推定ができます。一方、後者の"be going to"の場合はフライトを予約しているかどうかまではわからない感じです。
"be doing"と"be going to"を比べた場合、現在進行形の"be doing"のほうが予定の確度が高いと言えます。日本語訳も微妙にニュアンスを変えています。
ただし、ネイティブでもきちんとこの違いを説明できる人は少ないです。実際には現在進行形と"be going to"はほとんど同じニュアンスで使われています。一応知識としては知っておいて、実用面では気にしないというスタンスでよいと思います。
参考
現在進行形で現在進行のことを表現しているのか、未来の予定を表現しているのかは文脈や付随する語句で判断します。
3.疑問文ではbe going toかbe doingを使おう
「~するつもりですか?」と予定を聞く場合は、be going toかbe doingを使います。Willを疑問文で使うと「~してくれますか?」という依頼になってしまいます。
Will you come?「来てもらえますか?」(依頼)
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